確定給付企業年金制度のポイント
●新たに施行された確定給付企業年金制度では、 企業年金の新しい形態として、@「規約型」と、A「基金型」の2種類ができました。
@「規約型」は、これまでの適格退職年金と似ていますが、労使合意の上作成した年金規約に基づき、企業が外部機関(生保・信託など)と契約を結び、社外で年金資産を管理・運用するというもの。
A「基金型」は、これまでの厚生年金基金に似ていますが、国の厚生年金の代行は行わず、企業とは別の法人格を持つ「基金」を設立し、この「基金」が外部機関(生保、信託など)と契約を結び、年金資産を管理・運用するという仕組みです。

● 新しい企業年金の特徴をまとめると、以下のようになります。
 規約型・基金型企業年金
これまでの適格退職年金
加入対象
●厚生年金適用事業所の被保険者が対象。全員加入が原則。(不当に差別的でなければ一部の者を除外できる) ●選任役員は加入できない(使用人兼役員は加入できる)
年金資産
【年金資産の積立】
●積立不足が生じた場合:掛け金を追加拠出
●超過積立が生じた場合:制度内に留保(企業への返還は行わない)
●剰余金が一定の限度を超えた場合:掛け金減額または停止

●積立不足時の規定なし。

●超過積立金の制度内留保はできない(企業へ返還する)
給 付
【老齢給付】
●支給年齢:原則60〜65歳到達
●受給資格:加入20年以上必ず付与
【脱退一時金】
●支給事由:老齢給付の資格を満たさず退職
●受給資格:加入3年以上で必ず付与
【老齢給付】
●定年退職および中途退職(任意設定)

【脱退一時金】
●設定は任意
 
● 新しい企業年金では、受給権保護のために、従来の適格退職年金にはなかった責任・義務が規定されています。
@積立義務:将来にわたって約束した給付ができるよう年金資産の積立基準を設定する(積立水準の検証を毎年実施することを規定。積立不足が生じた場合は一定期間に不足が解消されるように掛け金を追加拠出することが必要)
A受託者責任:事業主・運用機関の責任や行為準則を明 確化(加入者等に対する忠実義務、分散投資義務などの 責任を規定。利益相反行為の禁止などの行為準則を明確化)
B情報開示:年金規約や業務の概要ついて、事業主等による周知を義務化(従業員に対する年金規約の内容の周知を規定。掛け金の納付状況、資産の運用状況、財務状況について加入者等へ開示、および厚生労働大臣へ報告)

● また、これまでの厚生年金基金については、「代行」を行わない新企業年金(基金型、規約型)への移行を認める。適格退職年金については、経過措置を講じて、10年後以内に新年金制度(基金型、規約型)等へ円滑に移行できるようにする) (図3) などです。

(図3)
 





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