―保険料毎年上げ、国庫負担率引き上げないと給付削減!
 保険料固定方式は、保険料の上限を法律で決め、その範囲内で年金を給付するというもの。厚生年金の保険料は現在、年収の13・58%(労使折半)ですが、現行方式では料率を5年ごとに引き上げ、2025年に22〜25%程度にする設計。この方式だと、給付水準は維持するので、見込みより少子化が進むと最終保険料はさらに引き上げが必要になります。固定方式では、保険料を毎年0.3%ずつ引き上げて、2022年に20%に達した段階で固定する。「際限のない負担増」に歯止めをかけようというわけです。上限の20%は1999年の年金改革時に負担限度として示された水準。
 一方、給付は、現在、平均的な所得の男性サラリーマンが40年間加入した場合の厚生年金モデル月額(本人と妻の基礎年金を含む)は23万8000円。年額にすると、男性サラリーマンの平均手取り年収の59%に相当します。固定方式では、これが少子化の進み度合いや経済環境の変化で変わり、厚生労働省の試算では、保険料率を20%に固定すると、30年後(2032年)に年金を受け取る人は年収の52%に低下します。冒頭に示したように、国庫負担割合の引き上げ(現行3分の1→2分の1)が試算の前提になっているので、引き上げが実現できない場合は、給付水準は大幅に低下することになります。
 また、現行方式には、高齢者が受け取っている年金について物価の変動分だけ金額を改定する「物価スライド制」がとられていますが、新方式では、物価変動分を圧縮して年金額を改定する仕組みを導入するとしています。
 
図・厚生年金保険料を年収の20%に固定した場合の年金給付水準




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