口座を分散するのに、家族の名義にしたらどうか? 例えば、2000万円ある預金を、1000万円は自分名義、妻と子供の名義で500万円ずつを――もちろん自衛策としては当然考えられることだが、この場合、注意すべきは税金への配慮だ。
 日本の税制では、財産を家族名義に書換える場合には贈与税という怖い税金が掛かってくることを覚悟せねばならない。年間140万円までは基礎控除されて税金は掛からないが、それを超えると思わぬ金額が税金としてい払わされることになる。ちなみに500万円を名義書換えで贈与と見なされると2人分でおよそ150万円の税額。そして、その金額が多くなるほど税額も膨れ上がる。
 したがって、家族名義に分散するなら、毎年の移し替えを基礎控除の範囲内に押さえ、数年かけて移すことが肝要だ。慌てて名義分散をすると、家族名義で開設した預金口座が、単なる『名義の借用』と認定され、移し替えた預金がまったく保護されない恐れもあるから、これは慎重に対処したい。



銀行が危ないのなら、国が管掌する郵便貯金にしたら安全なのではないか――これは誰もが考えること。しかし、2003年には郵便局は国営の郵政公社に移行することが決定されている。郵便局には銀行の普通預金に当たる通常貯金、定期預金に当たる定額預金、当座預金に相当する郵便振替口座がある。
 幸いなことに、2003年4月に郵政公社が設立されるまでは、全額が保証される。また、公社に移行しても、日本郵政公社法案(仮称)では、郵貯の支払いは国が補償することになっており、貯金している庶民は損失をこうむることはなさそうだ。
 では、国債や地方債はどうか? ご存知の通り、国債や地方債は償還期限前に売却した場合には、元本割れの危険性がある。しかし、償還期限まで待てば国や自治体が支払いを保証しているので、元本と利息は確保できる他、限度額にも制限がないので、郵貯と同じく、とりあえずは安心できる金融商品といえそうだ。



最初の表が示す通り、農協や信連(信用農業組合連合会)、漁業協同組合などへの預貯金は「預金保険制度の対象外」となっているが、農林中央金庫及び政府・日銀が出資する農水産業協同組合貯金保険機構が預金保険制度とほぼ同じ仕組みで払戻保証をし、当座預金や普通預金など決済性預金については2003年3月までは全額補償される。
 また、農協が経営危機に陥った場合には、JAバンク支援制度がその農協の経営を引き継ぐセーフティーネットが作動し、貯金は全額補償されることになる。




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